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マルチ仮想化ソフト、マルチハードウエアベンダー、マルチクラウド


連載1では仮想化システムを構成するには、サーバ・ネットワーク・ストレージという各ブロックの3層で作る3Tier型が一般的であることを話しました。連載2では、3Tier型仮想化システムを構成した場合、私の勤務先ではサーバラック1棟まるまる収納する状況だった(36Unit)ものが、わずか1/4ラック以下に収納(6Unit程度)できるようになることを話しました。また、nutanix(ニュータニックス)は、ソフトウエア製品のため、Lenovo、DELL、HPEとかのハードウエアにも、一部制約がありつつも利用できることを話しました。

nutanixはnutanixの独自の仮想化技術(ハイパーバイザー)であるAHV(Acropolis Hypervisor)以外にも、VMwareのESXiや、MicrosoftのHyper-Vも利用できる特徴があります。そのため、ESXiを利用し続けたければ利用してよし、Hyper-Vを利用したければHyper-Vを利用してよし、という選択肢が自由な製品であることも魅力の1つではないか、と考えられます。

仮想化システムは一般的に複数のサーバで冗長化構成(HA:High Availability)を採用すると思います。一般的に2台以上、サーバの負荷を想定すれば、3台以上が理想です。例えば、1台の稼働サーバが壊れ、そこの上で稼働していた仮想マシンは、別の稼働サーバに仮想マシンが自動的に移動してくれる機能がハイパーバイザーには備わっています。例えばESXiの場合は、vMotionで対応します。一方Hyper-Vもそれに似た機能が搭載しているものだと思われますが、私の記憶にはありません。Hyper-Vはレプリケーション(複製同期)の機能を利用して、時間差でマイグレーション(移動)するものと考えられます。この、Hyper-Vのマイグレで、色々と障害話をよく耳にします。

Hyper-Vのマイグレ失敗でよく耳にするのが、レプリカ時に、レプリカ元とレプリカ先の各サーバでスペック違いがあったり、レプリカ先のリソース不足で機能しなかったり、Windows updateで失敗するケース、色々とあるため、なかなか運用が難しそうな気がしています。リソース不足でNGとならないよう、2台構成での冗長化の場合は、全体的に4割程度のリソース消費量で対応しなくてはなりません。4割以下となると、コストパフォーマンスが得られません。そのため、3台冗長構成で6割程度のリソース消費量で対応する方法が一般的ではないでしょうか。

nutanixでは最低ノード(冗長構成)は3台からとなっています。例えば、3台構成で作った場合、HCIでなければ、配線や構成等で複雑な設計が必要になりますが、ここらへんがパッケージ化されているため、導入しやすさがあります。一方で、例えばディスクストレージが足りない場合、作り込みであれば、ストレージを追加すれば良いのですが、HCIの場合は、もう1ノード追加するか、高価なストレージ・エンクロージャーを追加するか、によって、構成が変わってきます。ノード追加の場合、Windowsライセンスが更にかかってくる等、不便な点も出てきます。

したがいまして、HCIは導入しやすくなったが、逆に、OSやミドルウエア部分のライセンスが高くなってしまうという問題が発生します。何故、高くなるのか?1ノード追加の場合、他のノードと同一仕様にする必要があります。例えば、2CPU・16コアとかにしていれば、32コア分のライセンスが必要になります。更に、HT(Hyper Threading)にしていれば、さらに2倍(64コア)のライセンスが必要になるのもあります。いずれにせよ、増設する際は、高価になるため、導入時に、ある程度のスペックを積んだ計画が必要だと考えられます。

しかし、nutanixの場合は、仮想化ソフト(VMware、Hyper-V等)の選択は自由です。そして、多くのメーカーのハードウエア(HPE、DELL、Lenovo等)にも乗せられます。更に、今後はクラウドとの連携も強めて行く必要があります。このクラウド連携(AWS、Azure)においても、nutanixは対応してきています。

つまり、nutanixを選択しておけば、自由度が広がり、将来性に安心できるソフトウエアメーカーではないだろうか、と考えられます。

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