
衝撃なサービスが入ってきた。私の会社でもそろそろ無線LANの導入検討をしなければいけない、と思ってオンプレ(社内設置型)のシステムを探していた最中でした。
NTT東日本の「ギガらくWi-Fi」だ。
なんたって、安い!保守・ヘルプデスク・利用料コミコミで、ベーシックモデルが¥2,980円、ハイエンドモデルが¥4,480円だ。
ベーシックモデルと言っても、フルノシステムズ製という日本国産の機器ということもあり、純日本、絶対的な高品質、無線の老舗、という日本人には優しいメーカーだ。一方、ハイエンドモデルは、私の会社のように、中堅企業ではなかなか高価すぎて導入が難しい、シスコ製メラキの世界を代表とする機器の採用だ。
例えば、機械リースで機器を設置した場合には、機器にはEOL(終了)があるため、一般的には5年ごとに更新が必要だ。フルノシステムズ製機器は、5年という保証期間を持っているという、5年リースを組む企業にとっては喜ばしい品質保証だ。一方、外資製品の場合は、1年保証や、最大でも3年保証といった形で、5年リースを組んだ際に、残り2年間、機器故障したらどうする?という不安が募る。ただ、意外に故障しにくい。
NTT東日本のギガらくWi-Fiサービス比較は、こちら(外部リンク)を参考頂きたいところですが、転載します。
提供機能 | 内容 | ベーシック プラン |
ハイエンド プラン |
---|---|---|---|
ギガWi-Fi | IEEE802.11acに対応し、無線区間の最大通信速度1.3Gbps※1のWi-Fi | ● | ● |
モバイル端末同時接続 | 1台の装置でモバイル端末50台(推奨)まで、快適に利用できる。※2 | ● | ● |
接続端末限定 | SSID毎に、あらかじめ登録したMACアドレスの端末のみにWi-Fiの接続を限定 | ●* | ●* |
SSID別のアクセス制限 | SSID別にVLANタグを設定し社内システムへのアクセスを制御 (SSID数:ベーシックプラン8個、ハイエンドプラン15個) | ●* | ●* |
通信帯域設定 | SSID毎、または、モバイル端末あたりの通信帯域を設定 | ●* | ●* |
電波干渉防止 | 電波干渉の少ない無線チャネルを定期的に自動で選択 | ● | ● |
5GHzへの 優先接続 |
電波干渉の少ない5GHzを優先的に利用してモバイル端末と接続 | ● | ● |
電波オンオフの スケジュール |
SSID毎に電波のオン・オフの週間スケジュールを設定し、夜間の業務時間外は電波を停止することなどの使い方ができる | ●* | ●* |
来訪者向け Wi-Fiインターネット |
来訪者向けに社内システムへのアクセスを遮断したWi-Fiインターネット | ●* | ●* |
Facebook Wi-Fi |
店舗のFacebookにチェックインした来訪者にWi-Fiインターネットを可能にする (来訪者のFacebookを通じて店舗のPRが可能) | – | ●* |
指定Webサイト表示 | 来訪者向けWi-Fiインターネット利用時に、指定したWebページを表示 | – | ●* |
無線マルチホップ | 2台の装置間を無線で接続し、LAN配線なしでWi-Fiエリアを拡張 | – | ●* |
電波出力 自動調整 |
高密度にWi-Fiアクセスポイント装置を設置しても、自動で電波出力を調整して干渉を減らしパフォーマンスを最適化 | – | ●* |
ダッシュボード (利用状況表示画面) |
専用のWEBページにお客さまのWi-Fi利用状況を表示。 トラフィック、アプリケーションの種類を解析してグラフ表示 | – | ●* |
アプリケーション 帯域制御 |
業務に関係ないアプリケーションの接続をブロックすることが可能 | – | ● |
指定アプリケーション ブロック |
業務に関係ない動画共有サイトやSNSなどアプリケーション別に通信帯域を設定可能 | – | ● |
接続ユーザー認証 | SSID毎にあらかじめ登録したIDとパスワードを入力した端末のみにWi-Fiの接続を限定 | – | ●* |
お客さまサーバー連携 | お客さまのRadiusサーバーと認証連携が可能 | – | ● |
*の機能は初期状態ではオフです。お客さまのお申し込みにより設定します。 ※1 ご利用中のモバイル端末がIEEE 802.11ac対応で、最大通信速度1.3Gbps以上の場合です。最大通信速度はWi-Fiアクセスポイント装置とモバイル端末間における技術規格上の最大値であり、実使用速度を示すものではありません。インターネットご利用時の速度は、ご利用環境(インターネット接続環境、端末機器の仕様等)や回線混雑状況により大幅に低下する場合があります。お客さまの端末の仕様により通信速度が低下する場合があります。端末の仕様について、詳しくはメーカーなどにお問い合わせください。 ※2 お客さまのルーター等の機器によります。 |
注目すべきポイントは、緑色に反転した部分。無線LANだからと言って、自由に利用させないということが、設定できる点は評価できます。最終的には、ルータへ到達するため、ルータ側で制御すればいい話ですが、AP(アクセスポイント)間での制御を行ってしまえば、ルータに到達するまでの通信を必要最小限に落とせるため、非常にメリットが高い。
そして、赤色で反転した部分は、非常に魅力的だ。APを踏み台として利用できるわけだ。有線LANを引き込むために、ウン百万円出して工事しなくて済むわけだ。これはいいですね。
クラウドサービスということで、1点欠点もある。当ブログでも記載した、フレッツ回線の輻輳(ふくそう)問題だ。別のメーカーの話では、従来のフレッツ回線の方が輻輳はあまり聞いたことがないが、ギガファミリプランといった、月額2〜300円を追加するだけで、更なる高速回線が利用できるプランの場合は、かなりの確率で輻輳が発生し始めているということだ。
APとコントロール間は、セッション(監視)のために接続するため、そんなに大きな通信量を流すわけではないだろうから、さほど問題とはならないと思うが、オンプレとクラウドとのリスクは、この回線の輻輳によって、利用できない事態が発生した場合だ。
クラウドサービスということで、2年縛り、という制約があり、1年で契約終了しても、残りの1年間は支払う必要があるという契約となっている。まぁ、アクセスポイント1台だけ買うにしても、8万円以上はするわけで、2年しばりは、やむえないといったところだろうか。
なお、NTT東日本のサービスであるが、足回り(回線)は、何でもいいのだ。例えば、J:com回線でも利用できたりする。