Nutanix AHV/ESXi から Arcserve UDPへのバックアップについて

皆さん、こんばんは。お久し振りのブログです。
今回は、「Nutanix アドベントカレンダー2021 」の2021/12/22向けの寄稿記事となります。そのため、頑張っちゃいました。
(追記)ミニ登壇用の資料はこちら(PDF/PowerPoint)になります。(PDF、2022/01/27 update)
(追記)「2022年1月その後」も併せてご回覧ください。

スクショは、勤務先の実際環境から取得していますので、一部モザイクがございます。ご了承ください。
兼ねてから購入したかったNutanix(AHV/ESXi)のバックアップサーバです。

簡単に勤務先のハードウエア構成を説明します。グループウエアやファイルサーバ、セキュリティサーバ等数十台が稼働しているAHVとERP専用のESXiの2台構成。
ESXiにおいては、OVFエクスポートで物理サーバにバックアップ、グループウエアやファイルサーバはArcserver UDPソフトウエアで物理サーバにバックアップ、といった運用をしています。
10Gbpsの通信には、HPE 5700で、フル10Gbase-TのL3SWで接続している。中堅企業としては、結構自慢の構成です。
AHVの前は、富士通のETERNUSでESXiを構成していました。まぁまぁ、それなりに、私のわがままながら、良いハードウエアを会社に導入頂いています(笑)
Nutanixではないですが、ESXiのTV会議システム(Pexip)があったりします。こちらのESXiは、AHVに移動計画しており、うまく行けばいいな。
その他、Hyper-Vで構成しているWindows Serverがあったり、まぁ、色々とサーバがあります。Oracle DBは、どうしても物理サーバで対応せざるを得ませんので、物理サーバは今後も残ると思っています。

ETERNUSを入れていたという過去の関係から、富士通さんから毎年車窓カレンダーを頂いています。ありがとうございます。(恐縮です)
富士通系ベンダーでNutanixを仕入れていますから、まぁ、いいでしょう(笑)

 

バックアップサーバといえば、費用を無視すれば、Nutanix同士で仮想マシンのスナップショットを作成し、レプリケーションするという方法を取ったり、デザイン性がすぐれているVeeAM(入れたかったのですが、費用的に困難だった)とか、高級なVeritasとか、まぁ、色々あるわけですが、やっぱり、Arcserveが一番安価だった。中堅企業にはうれしい価格です。

このブログでは、導入したバックアップアプライアンス「Arcserve」について簡単な資料、ハードウエア情報、運用画面、圧縮率、バックアップ方法についてスクショ中心に記述していこうと思います。Nutanixエンジニアさんは、こういった他社製品を見るというのも、なかなか無いと思いますので、面白い機会かもしれません。
何かしらお役に立てると嬉しいです。

 

Arcserveは、2021年5月にアップデートが行われ、幸い勤務先にも新しいアプライアンスを入れました。

前バージョンの Arcserve UDP 7.0 では同じNutanixであっても、AHVは「Advanced Edition for Nutanix AHV」、ESXi や Hyper-V は「Advanced Edition」という区別がありましたが、Arcserve UDP 8.0では垣根が無くなり、どのハイパーバイザーの仮想マシンでも、『エージェントレス バックアップ』に対応し、「Advanced for Nutanix」で行うことができるのが特徴です。

ArcserveはNX1465と見た目そっくりのハードウエアだった(笑)
ちなみに、AHVリソース不足のため、NX1175G7の稟議が取れたため、NX1465G5の上あたりに2022年3月上旬にラッキングできれば良いな。
こうなると、G5→G6→G7と段階的に番号が並ぶという現象になる。

 

Arcserveは単純にWindows ServerにArcserve UDPのソフトウエアをインストールしたっぽいような画面設計となっていた。
RDPで接続できる。VGAがあるので、ひょっとしたら、直接モニターとかつけらえるのかな?(→データセンターに行ったら検証してみます。)
AHVの上に、Arcserveの化粧ケースをおきっぱになっていますが、デザインはなかなか良いですね。
LEDインジケーター点検をデータセンターの方に委託している関係上、化粧箱がつけられない、トホホ…。

Arcserveの裏側。ここにあるSSDは、重複排除専用のディスクです。

 

ArcserveのOSは、Windows Server 2019であり、IE11が入っている。貴重ですよ(笑)ある意味。ただ、IEだと使いづらいので、Edgeが入っています。

 

見た目、スーパーマイクロのサーバ。
Get-WmiObject Win32_ComputerSystemProduct で見ると正解!

 

リソースですが、Get-Volume で調べました。
40TB丸々利用できなく、約36TBあって、色々とバックアップしているので、現在残り29TBといったところです。
7TBを超えるファイルサーバや2TBを超えるERPや4TBを超えるグループウエアをバックアップしていたりしますが、比較的圧縮率が高いですね。
構築ベンダーの話では、70%を超えることが無いように、ということの指摘を受けている。10TBを割ったら注意が必要、ということですね。
今回導入したものは、Arcserve UDP 9400 Appliance RAID6タイプ。ディスクが倍の80TBと比較すると1/2の価格。そのため80TBには手が伸ばせなかった。
逆に言えば、9400の倍の価格が9420(80TB)なので、リソース不足になったら、9400を追加すれば良いじゃん、という考え方です。
この9400でも定価ベースで900万円なので、そう安い買い物ではない。ただ5年間の保守費用を含めると、妥当な線かもしれない。
ちなみに、販売当初は1,200万円で6月にその価格に値下げされされていたから、運よくお買い得だった。

 

システム情報はこんな感じ。
CPUはそれなりのものが搭載されている。

 

CPUでは、NUMAでの構成がある。
NUMAとは、Non-Uniform Memory Accessの略で、「共有メモリー型マルチプロセッシング」と呼ばれている。
並行処理しても、そんなにストレスなくバックアップ処理がされていることが分かっており、このお陰かもしれない。
これだけのハードウエアであれば、高いサーバだけども、コストパフォーマンスは高いのではないでしょうか。

 

バックアップソフトは、ソフト版と同じ。ログインも同じだ。
ただ、このログイン画面へのアクセスが、もっさりするぐらいで、この遅さは何が原因なんだろう。

Arcserveのログイン画面。Arcserve(Windows Server)のadministratorでログイン。

 

環境設定ウィザード。まぁ、これは利用しないので、キャンセル。

 

ダッシュボード画面。
Arcserveはシンプルで良いですね。ステータスを見ておけば良い。

 

ログの情報を見たい場合には、ノード名をクリック。
ちなみに、この1台のArcserveで複数のハイパーバイザーをまとめたり(すべてのノード)、部分的に見たり(例えば、Nutanix AHVグループ)することがワンクリックで確認できるので便利。

 

ソフトウエア版でArcserve UDPを利用されていれば、同じ画面。アプライアンスだからといって画面変更は無い。
このスクショは、AHV上にWindows Serverで作成しているファイルサーバです。9TB程のVMで、8TB近く利用しているサーバとなります。
フルバックアップで7.2TB程、増分バックアップ8回で96GB程となっています。
右側のタスク「ログの表示」をクリックすることで、タスクのログが表示されます。

 

フルバックアップで約7TBで、ナント!51時間半かかっている。ただ、デデュプリケーション(重複排除)と圧縮とかで、58.8%の圧縮率が行われている。
やっぱり、ファイルサーバだと圧縮率が高いなー!

 

増分バックアップの場合。
圧縮率は55.3%で、3.2GBのファイルが1.4GBに圧縮されている。

 

ESXi上のSQL Serverの場合だと、転送モードは「nbdssl」で処理され、44%程の圧縮で、840GBが結果的に470GB程に圧縮されている。
それなりに頑張っている。
バックアップ時に、AHVの場合は、勤務先の場合は「HOTADD」を利用しており、この転送モードについては、こちらに記載されているので参考ください。

 

エージェントレスと言いながら、ADサーバとか、SQL ServerとかのDBサーバとかは、整合性の問題から、エージェントをインストールしていた方が良いとのことです。
ちなみに、NUMAのお陰で、複数のVMの同時バックアップも、さほど影響が無く、非常に心地が良い。

 

AHVの場合だと、バックアッププロキシ経由でArcserveにバックアップする。一方、ESXiだとArcserve自身がバックアッププロキシとなるようで、ESXiに何か手を加えるというのは、特に無い。今後、こういった垣根も解消していくといいなー。

 

バックアップ方法については、参考までに次の方法を取ります。
[ソース]タブから、「すべてのプラン」を選択。続いて、[プランの追加]をクリックする。

 

タスクの種類で、今回は「エージェントレス」を選択。

 

バックアッププロキシでAHVに割り当てたものを選択。

 

[追加]から、今回は、AHVからのノード追加を選ぶ。

 

ハイパーバイザーによって、ポートが異なる程度かな。

 

ハイパーバイザーに[接続]をクリックすると、稼働しているVMリストが表示される。ここから、VMを選択して、バックアップスケジュールを行う。

 

バックアップを行いたいVMを選んで[保存]をクリック

 

AHVの場合、転送方式は「HOTADD」に変更が必要。
この転送方式については、SB C&Sの最新技術情報 発信サイトさんが詳しく書かれていたので、参考頂きたい。
勤務先では、HCIは入れているけれども、コストの制約上、Nutanix Proライセンスは投入していない。その影響で、ライセンス的な問題から、当社では「HOTADD」を選ぶことになっている。Proが入っていれば、選択は不要なのかもしれない。

 

ターゲット先、デスティネーションの設定。
ここでパスワードを設定する。忘れがちなので、arcserveで設定したパスワードで行った方が良いかもしれない。
どうせ、管理者も自分だし、運用保守も自分だったら、パスワードは一本化が良いですね。

 

あとは、スケジュールを見て、問題なければ、[保存]をクリック。

 

こんな感じにプランが出来上がりました。

 

バックアップを今すぐ実施したければ、作成したプランを右クリックでメニューが出るのも便利だ。

 

こんなわけで、Arcserve UDP Appliance を導入した!画面も変わるかな?と期待したものの、ソフト版をまったく同じものだった。
ただ良かったのは、NUMAのお陰で、一度に複数のVMのバックアップが行えるというのがメリットだ。

 

Windows Serverのバックアップソフトにおいて、中堅企業ではArcserveを利用されるのが一般的なのかな?十数年間、Arcserve以外は使ったことが無い。
そういうArcserve利用会社なら、違和感なく利用できるのがメリットかもしれない。
バックアップ方法でも、リストア(今回は記述していない)でも、同じ方法だ。
また、今後はDRとしても、対応している製品であり、かつ、緊急時、Arcserverをサーバとしてマウント起動もできる(らしい)ため、最悪の最悪(まぁ、データセンターに収容しているので、最悪は想定したくないが)に、BCPとしても役立てられそうな製品と思っています。

 

★参考までに、ぐぐったリンクをぺたぺた貼っておきます。
Arcserve カタログセンター
Arcserve UDP Appliance 9000シリーズのパワポ資料
Arcserve UDP Appliance 9000 よくある質問
Arcserve UDP Appliance 9000 技術資料
SB C&Sの最新技術情報 発信サイト Keyword:Arcserve UDP (12/21時点、30本程執筆されています)
それ、レプリケーションでよろしく。UDPともども。(Arcserveの有志サイトです)

Author: 管理者

1 thought on “Nutanix AHV/ESXi から Arcserve UDPへのバックアップについて

  1. 世話になっております。Arcserve Japan の平野と申します。
    記事を拝見して、感謝しております。よろしかったら、ご連絡ください。
    よろしくお願いいたします。

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